[横歴通信5月]例会開催

★5月例会開催
★今後の主な活動スケジュール

令和元年の10連休の最中 5月例会が開催されました。
五月晴れの好天にめぐまれた5月4日は、長い連休も残り3日となり、皇居では新天皇即位を祝う一般参賀が行われるということもあり、参加が少ないのではと心配されましたが、通常に近い例会となりました。 (会員88名、ゲスト2名)

例会の司会進行は上野事務局長

開催のあいさつ 木村高久会長
連休中にも関わらず多数のご参加をいただきありがとうございます。さて気持ちの良い行楽シーズンに入りました。先月21日日曜日、春の歴史散歩が行われました。好天に恵まれ50名近い皆さんの参加をいただきました。また今月23・24日にはバスツアーも開催されます。
4月8日にノーベル医学生理学賞を受賞した京都大学高等研究院特別教授の本庶佑(ほんじょたすく)氏と、京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥氏を囲むフォーラム「次世代へのメッセージ」フォーラムが行われました。これは高校生を対象としたフォーラムでしたが、研究者として中学や高校時代の教育で役立つことを高校生に尋ねられた両氏は「英語力・英会話」で一致。加えて本庶氏は「世界史と日本史」だと答えられました。私は英語力もありませんし、ビールの飲める賞位しか無理ですがとても嬉しいお話ですね。
今日は中村康男さんの市川團十郎の系譜、村島秀次さんの倭の五王、宮下元さんの縄文時代についての発表です。大変興味深い内容です。どうぞお楽しみください。

◎5月の例会発表。

中村 康男さん 演題「浮世絵から”歴代市川團十郎の特徴と日本の伝統芸能を垣間見る”」
村島 秀次さん 演題「倭の五王と前方後円墳ツアー」
宮下 元さん  演題「縄文文化の疑問と概説」-日本列島人の気質を探る-


「浮世絵から”歴代市川團十郎の特徴と日本の伝統芸能を垣間見る”」 
私自身歌舞伎が好きで実際に観にいく機会がありますが、歌舞伎の歴史となるとさほど精通していません。特に市川團十郎についてはその系譜において、悲劇的であったり複雑な事情がからんだりしていて覚えきれないことが多々あります。その点歌舞伎のわからない所を細かく説明いただき勉強になりました。また歌舞伎の世界ともからむ講談、落語、浄瑠璃といった伝統文化についても補足していただき、我々は歴史を学ぶものとしてこの他に華道や茶道と言った伝統文化の世界をもう少し学ぶ必要があるのかと思います。

「倭の五王と前方後円墳ツアー」評
村島さんですが古代史に関する本を出されており、大変好評で版を重ねているそうです。「倭の五王」についてはいろんな方が研究対象にされ発表されていますが、まだ解明されるまで内容が固まっていないようです。讃・珍・済・興・武といいますが、兄弟なのか、親子なのか、血のつながらない関係なのかどうとるか難しい点があります。村島さんはこの五王時代に二つの大王家が存在するとの見解で、古市と百舌鳥の二つの古墳群を写真で詳細に解説されるなど大変説得力のある解説をいただきました。このテーマは非常に興味深いもので、今後も引き続き研究が重ねられるものと思います。

 

 

 

「縄文文化の疑問と概説」-日本列島人の気質を探る-評
宮下さんは縄文文化に関する発表を重ねられ4回目になります。我々は縄文と聞けば、弥生人より文化程度が劣り、進化の過程の文化と思いがちです。宮下さんは縄文人が高い文化的生活を営んでいたということを、近年世界遺産登録が見込まれる三内丸山遺跡において解明されてきたことをもとに、縄文人のルーツ、生活、縄目の謎、集落の実際などを、細かく検証されました。
いまの日本人の1~2割が縄文人の遺伝子を引き継いでいることなど、縄文人に関する認識を新たにしました。その後の弥生人の渡来など日本人は、様々なルーツによって構成されていて、万世一系の大和民族ではないということは確かなのです。
本日の3人のお話は大変中身の濃い内容で、レジュメもしっかりつくられており感心しました。ありがとうございました。

*各発表の詳細は講演者のレジュメをご覧ください。⇒研究発表のページ

◎今後の主な活動スケジュール

◎来月6月例会(6月2日(日)開港記念会館)の発表者と演目

木村 高久さん 演題「 開国と横浜開港の真の功労者は誰か?」
特別講演 
松尾 光 先生 演題「 コトバを創り、話したように記す―古代びとの挑戦」


*発表の詳細は⇒「横歴 例会のご案内」ページをご覧ください。

*7月例会は7月1日(月)です。

“ご注意”従来の場所と異なります◎バスツアー集合場所のご案内

○日時 5月23日(木)~24日(金)
○集合 JR横浜駅東口ルミネ前(地上) 午前8時集合