★11月の例会開催
★今後の主な活動スケジュール
11月の例会が開催されました。
雨が降らない日が1週間しかなかった10月、ありがたくない記録ずくめの台風や大雨で東日本は災害の連続となりました。この異常な天候が今年だけのことであったと願うばかりです。11月の例会会場は開港記念会館とは関内駅を挟んだ反対側、大通り公園の東側沿いにある横浜市技能文化会館で開催となりました。会員にとって交通機関からのアクセスや、講義を行う上の会場の雰囲気も良いとのことで、今後も開催されることがあると思われます。
4日は文化の日の振替休日、秋空の下公園の木々もうっすらと色づきはじめ、会員の学習意欲も高まりまる陽気となりました。
今月の入会者はなく、ゲストは1名でしたが会員だけで96名の参加者を数えました。(参加総数97名:会員96、ゲスト1)
開催のあいさつ 木村高久会長
まず冒頭にご報告があります。本日会場にご列席いただいていますが、長年当会の発展にご尽力され、現在も相談役を務めていただいている菅原啓一郎さんがご自身の体調などを考慮され本年度をもって退会されることになりました。長い間ありがとうございました。 さて先月12日に開催の予定でした「横歴はま寄席」ですが、台風のために中止となりました。皆さまにはチケットの購入などご協力いただきましたが残念ながら開催に至りませんでした。来年はぜひ実現したいと思いますのでよろしくお願いします。
先日今年のノーベル化学賞に吉野彰さんが選ばれました。吉野さんは学生の頃、奥様と二人で考古学研究会に入られていて発掘などの研究をされていて、そこから得られた言葉に「過去を知り現在を知れば未来がわかる」と言われています。これは我々にも共通した思いであり、素晴らしいお言葉です。またリチウム電池が地球温暖化を防ぐとおしゃっています。大いに期待したいと思います。
■菅原啓一郎さん当会略歴
当会創立15周年目、平成9年(1997)に入会。会の役員になられてからは財務などの改革などに携われるなど尽くされました。近年は顧問として後身の指導やアドバイスなど重要な役割を果たされました。
(写真・木村会長・役員のみなさん。中央菅原氏)
第一回「はま寄席」開催中止におけるチケットの返金について
11月例会日に会場受付にて代金の返却を行いました。会場に来られなかった方は12月例会時にも行いますので、忘れずにお申し出ください。またご都合のつかない方はその旨ご連絡ください。
◎11月の例会発表。
高橋 正一さん 演題「 明智光秀を織田信長に推挙した人物 」
進藤 洋輔さん 演題「 横浜水道道を探る 」
上野 隆千さん 演題「 三島通(みち)庸(つね)は鬼か? 」
「 明智光秀を織田信長に推挙した人物 」評
江戸中期の京都東町奉行所の与力だった神沢杜口が著した「翁草」を調べていくうちに明智光秀を織田信長に推挙したのは本阿弥光悦の父である光二という人ではないか?という考えに至ったという大変興味深いお話でした。その辺のところは司馬遼太郎をはじめとする作家が書いているように、一般的には明智光秀が信長の正室としてきた斎藤道三の娘と姻戚関係であったことから仕官してきたと言われてますが、これもはっきりしていません。光秀に関しては謎が多い。細川藤孝の家臣であったが後に足利幕府の重臣となり、織田信長に就いてからは、かつては主人であった藤孝を抜いて上に立ちます。後の本能寺の変の時に、細川が光秀に組しなかった理由の一つではないかと私は以前から考えています。そうした話も踏まえて来年も明智光秀の話が話題に上ると思いますが、頭の片隅に置いていただければよいかと思います。
「 横浜水道みちを探る 」評
昨年当会の歴史散歩で野毛の方を歩いた時に、進藤さんから横浜水道のお話をお聞きしましたが、今日の研究発表で大変よくわかりました。横浜には明治になってから都市開発のために大勢の外人がやって来ていますが、今日お話のスペンサーパーマーがイギリス公使パークスのもとに訪れた際に、井上馨を通し神奈川県令沖守固につなげ水道事業のはじまりとなったとのことです。当初多摩川水系の二ヶ領用水から水を引くということでしたが、パーマーが調査を行い相模川と道志川の合流点から大変な工事を重ね、完成させたということで大変勉強になりました。明治の日も浅い頃コレラやチフスといった疫病が横行する中、多大な国家予算を費やし、横浜の近代化に尽くした当時の人々の苦労がしのばれます。
「三島通(みち)庸(つね)は鬼か? 」評
三島通庸を学ぶ際、悪い人の典型となっています。山形を振り出しに福島・栃木と県令に就いていきますが、その中で非情なる弾圧を行った男とされています。三島は薩摩藩士で身分は高くはありません。歳で言うなら桐野利秋や篠原国幹、川路利良と同じくらいです。西郷隆盛に見いだされて禁門の変で大活躍をします。本来なら軍人の道を辿る人であったかもしれませんが民政へ進んで行きました。大久保や西郷の評価も高く、いかようにも出世できたとおもいますが、県令の道へ行きました。具体的に見るとかなり強権的で、やり方が強引であるが、信念に基づいていろいろ研究した上で断行したということです。今日お聞きして最後は河野広中と肝胆相照らす仲であったとのことで、河野をあの時代に生きた人間として好評価している私としては、大変な驚きで、三島通庸の良い部分を知りました。また彼の子孫は名声高い広がりを見せています。改めて見直すべき人物で、決して粗暴で人民を弾圧をしたということだけではない部分がありました。
*各氏のレジュメは研究発表のページをご覧ください
◇編集長からの報告
会報79号は12月例会時に配布いたします。また次回会報は第80号号になります。この節目の発刊を記念に表紙の絵(写真)を会員の皆さまから募りたいと思います。秋の歴史散歩から新年例会の当会行事をはじめ、会員個々の初詣や旅行、季節の情景などを捉えた作品をご応募いただきたいと思います。ふるってご応募ください。
◇2020年横歴卓上カレンダーを配布いたします。
一昨年より制作配付している横歴のロゴマーク入りの特製卓上カレンダーを好評につき今年もご用意しました。例会時に配布いたします。
◎12月の例会
例会発表12月9日(月) 開港記念会館
〈発表者〉
吉田 友雅さん 演題・・・『 武田家滅亡から学ぶ 』
西山 達夫さん 演題・・・『 資本主義経済確立の主導者、「渋沢栄一」に学ぶ 』
加藤 導男さん 演題・・・『 坂上田村麻呂とは 』
*各紙の発表の概要は「横歴例会のご案内」をご覧ください。
◎秋季歴史散歩『海洋日本の歴史の変遷と共に歩んだ港町-浦賀』
11月24日(日)午前11時 京浜急行浦賀駅 改札口前集合
参加費1000円(お茶付) 申込み不要 当日自由参加
昼食は各自持参
【横浜→浦賀・京浜急行】 *途中堀ノ内で浦賀行乗換・京急(品川09:58)→横浜10:16→(上大岡10:25)→(堀ノ内10:45)浦賀10:52 ・京急(品川09:48)→横浜10:06→(上大岡10:15)→(堀ノ内10:35)浦賀10:42 ・京急(品川09:38)→横浜09:56→(上大岡10:05)→(堀ノ内10:24)浦賀10:32 〈他の路線からのアクセス〉 *ブルーライン上大岡
海風用ウインドブレーカーをご用意ください
★[小雨決行]天候不順で開催が危ぶまれる場合は当日早朝「催行可否」を当会HPホームぺ-ジに掲示します。 HPがダメな方は各班長に確認 問い合わ先/上野090-5543-0869 高尾090-3212-7343
歴史散歩案内チラシ⇒浦賀散歩チラシ
◇今後の予定
令和2年定期総会・新春発表会・新年祝賀会のご案内
令和2年1月8日(水) 午後1時より中区ホテルガーデン横浜において開催いたします。
詳しい時間や内容は12月のホームページに掲載します。