あやめふく 【菖蒲葺く】
(端午の節句の前日の夜に)家の軒に菖蒲(しようぶ)を挿す。
軒に菖蒲を挿すのは、健康を願ってする風習だった。
5月例会が開催されました
最大10連休もあった今年のGW最後の日曜日、関内小ホールにおいて5月例会が開催されました。好天に恵まれ絶好のお出かけ日和ということで、多数の参加者が期待されましたが、今年度最少人数の参加者となりました。(62名/会員60名・ゲスト2名)
新入会員
石井正彦さん(泉区)
この会を知ったきっかけは、どこか歴史を学べるような所がないか思案していたところ、娘が見つけてくれました。好きな時代は中世ですね。たまたま北条義時の本を読み承久の乱といった大きな事件の存在を知り、感心していたところに大河ドラマが放送されることになるといっためぐりあわせがありました。(どうぞ当会とのめぐりあわせもお楽しみいただければ幸いです。/事務局)
訃報 会員近藤正次氏が令和4年4月24日に逝去されました。
*会報83号特集「わが故郷の偉人」に『川崎のナシ、モモ栽培の恩人』の投稿が最後の作品となりました。
開催にあたり
木村髙久会長
緑爽やかな季節が到来してきましたが、皆様いかがお過ごしでしたか?当会では先月コロナで中止が続いていた歴史散歩を3年ぶりに開催することができました。29名が参加され天気にも恵まれ大変気持ちの良い1日を過ごしました。
所で皆さんはいまから801年前、我が国どのようなことが起きたかご存知でしょうか?いま大河ドラマでやっている執権北条義時の鎌倉幕府を倒そうとする朝廷との間で戦いが起きたという承久の乱がありました。この事件によりそれまで東国は鎌倉幕府、西国は朝廷が治めていたという構図が以後武家政権による支配に変わることになる。そのきっかけとなった北条政子の一世一代の演説があったのが今度の日曜日にあたる5月の15日のことだそうです。
本日は新しい入会の方もお見えになりました。40周年イベントへ向けて我々とご一緒に楽しく学んでいきましょう。
◎4月例会発表のポイント
演題 『三浦武士団と鎌倉幕府の成立』春口健二さん
当会では「神社」に関する研究者として知られる春口氏。今回は鎌倉の名武士団の三浦氏について講義された。話の導入に三浦半島の地理的特性を持ってきて、なぜ有力な武士団になり得たかを解説されるなど、これまで研究は常に足で歩いて研究されてきた同氏ならではの発表である。平忠常の乱が貧土の房総半島が要因にあり、片や三浦半島は内陸に深く海水面が入り込む豊潤で、海利に富んだ土地柄との比較説明は腑に落ちる。
頼朝から北条への鎌倉政権で重要な役割を務めた三浦氏(義澄-義村)のおっとりとした人の好い性格もこの恵まれた三浦半島の風土が生んだものだとする春口氏の話を伺い、大河ドラマで演じられる三浦一族像がまさにはまっていることに感心させられた。実地を行い多方面からの資料を調べ上げ、研究にいたる同氏の姿勢は大いに学ぶべきである。
演題『永遠の旅人 松浦武四郎』槙 良生さん
幕末の北方領土開拓といえば松田伝十郎、間宮林蔵、最上徳内、近藤重蔵といった人物があげられるが、政治的な開拓といった視点だけでなく平和的、友好的な姿勢で持って現地を歩き、文化的、親善的な開発を行った人が北海道の名付け親である松浦武四郎である。
槙氏はこの人物を解説するにふさわしい温厚な語り口で発表いただいた。武四郎の人柄に触れるようで良い発表だった。話の内容はレジュメに目を通していただきたい。
当会では研究を披露する機会として、会報への投稿と、例会での発表がある。後者は研究という仕事とそれを上手く人前で話すという苦労がある。誰にでもお勧めできるものではないが、この話術に定評のある同氏にそのポイントをお伺いした。
1.どうやって聞き手の興味をひかせるか考える。
2.話をまとめるにあたり、自分の主張は何かを明確にする。
この2つに留意してお話しいただくと良いとのことである。
『激動の70年(PART2)』瀬谷俊二郎さん
この10数年の間で、当会例会での発表テーマとして最も現代に近い太平洋戦争の終焉に到るまでの話である。パワーポイントを駆使して話を進める手法も板について大変わかりやすい発表だった。前回発表をダイジェストにして明治維新後の廃藩置県に乗じた沖縄の日本への取り込みから、台湾在住の日本人虐殺に乗じた台湾占領に端を発する日本の海外覇権の流れを、太平洋戦争敗北に至るまでの歴史を上手にまとめていただいた。
瀬谷氏はこの戦いの歴史はなんだったのかと自問し、「この戦いには白人の植民地に対する独立運動、建国運動を日本が手助けしたという側面がある。日本は米英をはじめとする欧米と戦ったが、アジア人同士で戦ってはいない。結果としてこれらの植民地の独立や建国に寄与したことを理解しておかなくてはならない。戦後独立を勝ち得た毛沢東やマルコスは日本が侵略してくれたお陰で独立できたと語っている。日本人はマッカーサーのノーギルティ インフォメーション プログラムという政略で戦争による罪悪感を植え付けられてしまった」と総括する。
*発表者のレジュメは「研究発表」のページをご覧ください。
例会後、2年半ぶりの懇親会が開かれました。
横歴創立40周年記念事業の概略をご案内
記念式典・祝賀会 9月10日(土)ホテル・メルパルク(中区山下公園向かい)
記念大会「特別講演と伝統芸能の集い」10月16日(日)テアトル・フォンテ(泉区区民文化センター/相鉄線いずみ中央駅隣接)
講演/小和田哲夫先生、講談/宝井琴鶴、落語/鹿鳴家河童、浮世亭寿八、参遊亭遊若(出演予定)
注)なおコロナ禍の今後の状況次第で開催・実施内容を含めた変更もありますので随時ご案内に注視をお願いいたします。
6月の例会発表
6月4日(土)午後1時~4時40分
会場/関内ホール(小ホール)
◆発表者
佐藤猛夫さん 『清水の次郎長と明治維新』
長尾正和さん 『天皇陵とは』
高尾 隆さん 『ラストサムライと呼ばれた男達/中島三郎助と土方歳三』