[横歴通信11月]11月例会開催


11月の例会日 スッキリ快晴の一日
40周年記念大会「歴史講演と伝統芸能の集い」後、第一回目の例会。参加者数80名(会員74名・新会員2名・ゲスト4名)新規入会者の内1名は先の「歴史講演と伝統芸能の集い」にご参加いただいたご縁での入会となりました。同様に新規入会希望の声も続々と・・・。出演者の方や裏方でご尽力いただいた方々、ありがとうございました。
さて、いよいよ会員の皆様からのご要望が多かった
令和4年秋の歴史散歩「江戸文化の光と影-裏浅草を歩く」が11月23日に開催されます。光の部分と影の部分を肌で感じてみましょう!
参加予定の皆様は当日をどうぞ楽しみに!

新入会員

萩谷 邦昭(ハギヤ クニアキ)さん(横浜市)
大正地区歴史散歩の会に所属しています。

 

 

 

 

大山 敬(オオヤマ タカシ)さん(横浜市)
先日いずみ中央で行われた歴史講座に参加して入会しました。

開催にあたり

横浜歴史研究会会長 木村髙久さん
各地で紅葉の便りが聞こえています。美しい日本の季節の中で歴史の勉強ができるという事は嬉しい事です。
先月16日に泉区テアトルフォンテで「歴史講座と伝統芸能の集い」が開催されました。344名の参加者で会場がほぼ満席となりました。
参加者の感想も「よかった」「勉強になった」という声で主催者として本当にありがたかったです。成功裏に終われたのは皆様のご協力ご支援のおかげと感謝申し上げます。
村島事務局長が退会されましたので今月と来月は上野副会長が代行します。
インドネシア国がジャワ島の首都をジャカルタから別称ボルネオ島へ2045年までに移転します。
・世界一ひどい交通渋滞の解消
・島によっての経済格差が著しい事の解消
・地中から水を吸い上げすぎて陥没している。合わせて海面の上昇で洪水になりジャカルタ北部は2050年には95パーセントが水没するという予測
が理由です。
日本の大都市の多くは海に面しているため他人ごとではありません。横浜はその典型で江戸初期の吉田新田は海抜1~2メートルで水没する恐れがあり心配です。今後は気候変動にも注視していかなければと思います。

11月例会発表のポイント
演題・・・『神奈川県道40号線(通称厚木街道)の歴史』西澤 昭さん
歴史が好きな人に共通することは物事を見たり、聴いたりした時に自分の感性を刺激する存在や問題点に敏感に反応することである。それは“気づき”というもので経験値によってその対象や反応の深さが異なってくる。
西澤氏は元来歴史にはあまり興味がなく、理系の人間だというように今回の研究はいわゆる街道好きと言われる人の研究発表ではない。この話の“気づき”は100年程前のある場所において土地売買の問題が起き、その行き先が官民並びに国軍まで関わるどろどろとした内容の事件であることを西沢氏が知ったことに始まる。事件の顛末を探ると通称厚木街道と呼ばれる神奈川県道40号線は、大戦前の日本の軍事道路拡張のためであったとのことである。
西澤氏はこの事実を目的と結果だけを知ることに留まらず、江戸時代に呼ばれていた厚木街道とは異なる改修されていまに至った街道を丹念に調べ上げられた。このような単なる郷土史などでは収められない歴史研究の本質を点く発表がなされることが当会の魅力である。
演題・・・『 桶狭間の戦いの真相~今川をなめてはいけない! 織田を過大評価してはいけない!』真野 信治さん
1対10の戦いに勝利するという漫画のような結果が、一方を英雄に祀り上げ、一方を世紀の間抜け者に仕立て上げた。戦国歴史ファンなら誰しも熱く語る『桶狭間の戦い』の真相を真野氏が様々な文献資料を基に極力私見を挟まずにひも解いた。
壇之浦も長篠も関ケ原も、歴史上の合戦は興味深いがなかなかその動静が掴みにくい。それだけに脚色も多い、同氏が説くように今川義元が塗輿に乗ってきたとは考えられないし、ましてやドラマで見るような白塗り化粧はしてないだろう。
しかし義元の動静を判断する材料となったとされる今川軍を「寄親寄子制度」による槍の長さで見定めたという話や逃げ場の少ない桶狭間での2時間は一方的ではなくかなりの死闘であっただろうとの説は納得のいくものだった。
演題に附いた副題は、歴史を学ぶ者は結果だけで物事を評価してはいけないという演者のメッセージであるとしよう。
演題・・・『源氏と平家の誕生と源平合戦』 加藤 導男さん
今年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のヒットにより、かなりの鎌倉ブームが起きている。その要因として挙げられるのがおびただしい陰謀と殺戮のくり返しに笑いを交えた演出が、怖いもの見たさの物語になっているからであろう。
加藤氏はこれまでも源氏をテーマに多くの発表をされてきたが、今回はブームにあわせ源氏・平氏のルーツから源平に至る武士の成り立ちまでをまとめられた。双方ともに天皇家から臣籍降下しているのだから氏のいう通り、国民皆どこかでつながりがあるのではないかと思う。朝廷の権力争いに武力が求められ、そこから武士の力が世の中を動かすようになるのが日本史の中世である。その流れを考えると源平合戦とは指摘されたように後白河抗争時代としても良いかもしれない。加藤氏は鎌倉史のバイブルである吾妻鑑をしっかり勉強された上で、北条氏悪政を公言している。来年は家康が大河ドラマの主人公である。家康は吾妻鑑をバイブルとして学んだそうだが、次回の発表には、家康の生き方に吾妻鏡がどのように生かされているのか発表していただけたらと思う。

令和4年秋の歴史散歩「江戸文化の光と影-裏浅草を歩く」

開催日:令和4年11月23日(勤労感謝の日・水曜祝日)
集合場所 JR常磐線南千住改札口前 AM11:00
参加費 1000円(お茶・ガイドブック付)

申し込み 会員は不要当日自由参加」
※非会員の方は当会メール info@yokorki.comに前日(22日)までにお申込みください。
昼食は各自お弁当をご持参ください。集合場所にコンビニはあります。