[横歴通信9月]例会開催


今月の例会は77名の参加がありました。(会員71名・新入会1名・ゲスト5名)
懇親会場の盛り上がりパワーはすごいものがあります。さて、例会後の帰り道に不思議な光景を見かけました。野毛町に向かって歩いていると、前を行く壮年の男性がベビーカーに荷物を載せて押しているようでした。信号で並んだ時に見ると、なんと手押し部分にはフクロウ(みみずく)が2羽止まり、座席では烏骨鶏がキョロキョロと辺りを見回しているではありませんか。肩にインコを乗せたり、アヒルや豚の散歩を見たことはありましたが、また一つ新たな発見でした。

新入会員

熊田修子さん
7月の例会に参加いたしました。父が歴史に詳しく、3~4歳の頃から秀吉や信長の話を聞いていて、いつの間にか歴史が好きになっていました。子供からは元祖歴女(レキジョ)だねと言われています。人生一度しかないのだから楽しまなきゃと人生を謳歌しています。

会長挨拶

熊本会長
暑い中、ありがとうございます。最近、当会でもコロナにかかった方が出ているようです。外来予約を取るのが大変という話を聞いています。皆さん、十分気を付けて下さい。バス旅行のアンケートでは回答者58名中47名の方が旅行に参加希望とあったので来年も行いたいと思います。10月21日のはま寄席では座長の鹿鳴家河童さんや三味線のすみ千代姐さんもユーチューブでも活躍しています。楽しい会になると思うのでご家族皆さんで是非ご参加ください。

7月例会発表のポイント
真野信治氏 演題「司馬懿と『三国志』作者陳寿、倭国王の関係」―陳寿は倭国を知っていたのか―
今回はピンチヒッターとしての登壇であり、引き出しの多い真野氏ならではの発表となった。『魏志倭人伝』(本来は『魏書』の中の東夷の部分の倭人伝)での邪馬台国の存在した場所の解釈というよくある話ではなく、作者である陳寿について実は・・・というところに焦点を当てた。歴史というのは言われてきた、或いは書かれているそのままを鵜呑みにするのではなく、隠されている真実を探り当てるところに面白みがあるのではないか。それには当時の状況や人の心を読み解かねばならない。『東夷伝』は西域の大月氏国を睨んで曹真に対抗するために司馬氏に忖度した陳寿の創作である可能性に触れている。それであれば辻褄が合うと推測された。真野氏は史料だけでなく地理的な観点から、また人間関係も含めて多方面にわたって詰めていくので納得させられることが多い。今後も日本に限らず、世界の不可思議な事柄をズバッと明快に解き明かして欲しい。発表内容についてさらに詳しくお知りになりたい方は『歴研よこはま』79号「忖度したのか?陳寿」をご覧下さい。

下垣有加氏 演題「八難六奇の三浦義村」

自前の衣装で颯爽と登場!扇子を持たせたら講談が始まるかと錯覚しそうな姿。初めての発表となる下垣氏である。自己紹介では梶原景時オタクである、と彼の人物について話し始めると止まらないらしい。仕事もされているのでなかなか例会参加が難しいところであるが懇親会にはごく稀にだが、顔を出してくれる。氏は中世について特に詳しく、史料や本も良くご存じなので知りたい人物・事象・史料などがあればお聞きするとよいだろう。適切な本を勧めてくれる。裏切り者との評価もある三浦義村だが、実のところ幕府に対しての忠誠心が厚かった人物であると、義村のかかわった事など史料を挙げて検証し、義時や政子からの信頼厚く、非常に優秀で不思議な人物と評した。下垣氏は史料の中でご自分の好きな部分を読み上げるなど、発表の仕方も印象的であった。
HP掲載のレジュメには発表後の質問および回答を、ご自分で作成し直してあるので一読されてみるのも良いであろう。是非、梶原景時についての発表をお待ちしています。

高尾隆氏 演題「精神医療に生涯をささげたある医師の話―ホスピタリティとはー」

コロナなどの災害を経験した今、我々は過去の歴史から学び、現在また未来に生かしていかなければならないと改めて感じている。
今回の発表は、過去に医療関係の出版で実際に高尾氏が取材された体験から感じたことを話された。日本の医療体制を近い過去から考えると、世界との明らかな違いが浮き彫りになる。「臭いものには蓋をする」的な姿勢を改めなければ進歩していかれない。
特に精神障害に関しては古来、狐憑きや祟りなどと通常では理解できないことに対して神がかり的なものとして処理し、隠し続けてきた過去がある。ほんの一握りの信念ある方たちがそれを打開しようと力を注いできたが、現状は満足いくものであるとは言えない。
ホスピタリティとは「社会における共生関係を成立させるための相互理解、相互依存を基盤とした社会倫理」で見返りを求めるものではない。医療には技術の進歩と倫理が必要不可欠である。
氏は日本の精神医療の現状と今後の課題を取り上げ、皆が理解することが必要であると訴えた。あらゆる弱者に対して優しい世界であって欲しいと切に願う。
*各氏講話のレジュメはHP巻頭MENU→研究発表をご覧ください。

伝統芸能を通して日本の歴史を学ぶ

横浜歴史研究会主催の第2回「横歴はま寄席」を10月21日(土)に横浜市神奈川公会堂で開催いたします。
★★お申し込み受付中★★
ご観覧希望の会員および会員のご紹介の方は10月2日(月)の例会時にチケットを販売いたします。一般の方もお申込できます。
「トリオでお得」チケット代金は1枚500円ですが、3枚まとまると1000円でお求めになれます。是非、ご家族ご友人をお誘い合わせの上、ご観覧ください。
パソコン・スマホ等のネット申し込みもできます。
お申し込み先 はま寄席事務局 メールアドレス info@yokoreki.com
●チケット希望枚数 ●申込者のお名前 ●連絡先の電話番号 ●会員紹介の場合は会員名を明記

をお知らせください。追ってご連絡させて頂きます。

*詳しくは既報「はま寄席開催のお知らせ」をご覧ください

「歴研よこはま85号」原稿締め切り迫る

原稿締め切りは9月末
横歴会報「歴研よこはま」は次回85号になります
【投稿規定】85号は特集テーマ「横浜の偉人」と自由なテーマでの一般原稿となります。奮ってご応募下さい。
◆内容 歴史論文・エッセイ・俳句・短歌・詩・その他
◆字数 *論文・エッセイは会報4頁以内(字数は7200字以内、題名、氏名、写真、表、地図、文章間の空欄など含む)
*俳句5句以内、短歌7首以内、詩30行以内。
◆締切日 令和5年9月末日
詳細は84号最終ページをご覧下さい。