2月8日(土)例会の参加者は80名でした。(会員75名、新入会2名、ゲスト3名)二次会も新旧入り交じり盛況。寒い一日でしたが皆さん変わらずお元気で楽しい一日となりました。
新入会員
岩井秀明さん
戸塚在住、歴史は好きだが研究はしたことがないのでこの会で勉強させてもらおうと思っている。転勤で世界遺産や歴史ある伊勢や姫路などに住んでいたこともあり、また父が出雲出身なので出雲の歴史を調べたことがある。よろしくお願いします。
高坂昌代さん
港北区在住で奈良出身です。江戸時代に興味がありライブで浮世絵を勉強し、歌川広重が好きです。東海道と浮世絵をテーマに勉強していけたらいいと思っている。

熊本会長
インフルエンザもようやく下火になってきましたがまだまだ気を付けてください。先週「飛鳥・藤原」をユネスコの世界遺産にという新聞報道がありました。観光客が増えて奈良の静かなたたずまいがなくなるのではと個人的には心配です。皆さんはどのようににお考えでしょうか。今日、三人目の発表の大瀬さんが参考にされた『日本人になったユダヤ人』の著者の方と本のモデルとなったアーロン山川さんの奥様が来場されます。この書籍10冊ほどを持ってこられるので後程お配りしたいと思います。
高田 茂さん・・・演題「藤原不比等」
藤原氏の創設者といえる藤原不比等についての生い立ちから持統天皇との関係、業績について年表を参考にしながら、不比等が生涯を通して作り上げたものは・天皇権力の確立高揚、・国力の充実と民生の安定、・藤原一族の繁栄の三つに集約できるとまとめた発表です。
(質)多胡碑について、三碑あるというのはどういうものかわかりやすく説明を。
(応)7~8世紀にかけて上野で造られた碑。上野三碑(こうずけさんぴ)は、群馬県(上野国)高崎市内にある、3基の石碑で山ノ上碑(長利という名の僧が母のために建てた石碑。完全な形で残っているものとしては日本最古)・多胡碑(奈良時代初めに上野国の14番目の郡として、多胡郡が建郡されたことを記念して建てられた石碑)・金井沢碑(仏教によって先祖の供養と一族の繁栄を祈って建てた石碑)の総称。最古の石碑群。説明後、高田氏により各石碑に刻まれた碑文が読み上げられた。
(質)藤原不比等はまだ15歳で成熟しておらず一つの危機があったが、田辺の下で律令を勉強して持統に引き立てられて成功していったとよく分かった。天武と持統が一体であるという説が主流だと思うが、一線を引いていたという意見に至った過程を教えてほしい。
(応)壬申の乱のときに東国に走り、大津皇子が後を追いかけ、持統の元に来る。子供らが一緒に過ごし大津皇子が自身の子より秀でていることが分かるが、何としても自分の子に引き継ぎたいという執念から、持統が天武に一線を引いたのではと考えている。
藤原家は朝廷を摂関で占めている。五摂家に藤原北家から分かれた近衛・九条・二条・一条・鷹司がある。藤原の流れで今でも有名な冷泉家には高橋会員も呼ばれている。藤原家も鎌倉以降出てこないが天皇家とはつながっている。皆さんもいろいろな感想を持たれたことと思います。
青栁 敏行さん・・・演題「禊祓(みそぎはらえ)」
禊とは自主的な行為で祓は他力的な行為であり、日本の神話にも出てくる清めである。潜在意識と無意識領域について説明し、それらの歪みからヒューマンエラーを誘発すると推定。潜在意識を定期的に洗浄することでヒューマンエラーによる事故・災害の減少を期待できる、禊祓は潜在意識を洗い清めるための神道の基本的な考え方であると結んでいる。
(質)ヒューマンエラーという話が出たが、歴史の会なので精神論だけでなく、歴史上の中でヒューマンエラーで失敗して歴史から失脚したという例があれば知りたい。
(応)ご指摘の点は多々あるかと思いますが、今回は日本の歴史にある禊祓の教えが非常に役に立つというという話で例としてヒューマンエラーがあるということを言いたかったので特化したわけではないのでヒューマンエラーの例についてはない。禊祓の歴史についての話です。
(質)精神論の中で瞑想について心をクリアにするのはどういうことがあるか。
(応)瞑想については詳しく調べていないが集中してまっさらな状態となる。
神社やお寺に行くのは好きだが神社は分かりにくい神道は自然・祖先崇拝、仏教との違いは経典がない。仏教の建物には寺があるが自然崇拝に神の社がなかったので高床式の神社を作り、やがて神仏習合に続く。伊弉諾尊が黄泉の国から帰るときに川で禊を行ったとあるが、川には深さが色々あるので実は海で禊を行っている。お清めの塩は海水の塩のここからきている。神社と寺は全く違うのでぶつかりようがない、うまくいくことをご利益という、神社では御神徳という。海外ではありえないが外国の宗教が入ると集合してしまうのが日本のいい点でもあり、悪い点でもある。神道は宗教に入るのか、日本の根本原理とも明治政府では言われていた。
大瀬克博さん・・・演題「日本人になったユダヤ人・アーロン山川」
大瀬さんは日独協会に所属されています。
日独協会で講師をされた本日の演題であるアーロン山川さんの奥様山川和子さんと作家の大江 舜さん(『日本人になったアーロン山川』著者)が来場されました。著書を10冊寄贈いただきました。知らない人と楽しめるのがバイエルンです。バイエルンが大好きです。(大瀬さん談)
(感想)以前山川ご夫妻にお会いしたことがあります。そのすぐ後にご主人が亡くなられた。この会でこういう出会いがあるとは思わなかった。今になって知ったが当時はフェイラーを売っている社長夫妻としか知らなかった。家に帰って妻にも話したい。
ユダヤの方がドイツに恩返しをするというのはなかなかできない、狭い心ではできないすごいことです。フェイラーの品はドイツ独特の色合い等で印象に残ります。カメラのライカもそうですが職人さんの手作りの技術は、すごいです。カメラなど部品の金型まで作ってしまう。ドイツの工芸が日本の文化と融合してフェイラーのような素晴らしいものが生まれます。
横歴勉強会「古文書講座」が2月8日(土)開催されました
講師 横浜市歴史博物館学芸員 仲泉 剛氏
2月8日(土)14時~16時 古文書講座「江戸時代の高札を読もう!」が行われました。参加者は31名と募集人員を超える盛況ぶりで、
楽しく優しいご指導により江戸時代の人々はどのような方法で文字を学んでいたのかという話から、用意されたテキストを使って、与えられた時間内で実際に各自で(隣同士で相談しながら)読み方を考えてから答え合わせという、あっという間の2時間の勉強会となりました。